国語の勉強ってどうやって進めたらいいの?
こんなお声を耳にします。
「国語の勉強のやり方がわからない。」
「国語は、センスだからやっても、やらなくても同じ」
「国語は、勉強しなくてもそこそこ得点が取れる。」
「国語だけが悪くて、全体の平均点を下げている。」
「国語の勉強は、やっても漢字と音読ぐらい。」
「読書ぐらいしか、国語の勉強方法は思いつかない。」
「国語は答えが決まっていないなから、難しい。」
国語の読解力はセンスや感覚だと思っていませんか?
実は、国語の読解問題にも正しい解き方があるのです。
ただ単に、答えが合う、合わないということではなく
論理的に読んでいくことを習熟することが重要です。
アゴラでは 出口汪先生著「論理エンジン」をテキストとして、
従来の国語の学びとは違った授業を進めています。
2020年度の大学入試改革を見据えて、小、中、高等学校の
教育現場が変わりつつあります。単に知識を問う暗記問題よりも
自分で考え表現する問題(記述問題)が増えています。
「論理」の手法で一文を読み解くと、子どもたちは「面白い」
「楽しい」といいます。大人は「なるほど」と納得します。
小学生の間は「日常的な言葉の使い方」から、徐々に「論理的な言葉の使い方」も習得し、抽象的な世界に入るための貴重な時期です。
その時、子どもにどのような言葉の与え方をするかで、その後の学力の伸びは決定的に異なります。
しかも、この時期に習得した論理力はすべての教科の土台となるだけでなく、
生涯にわたっての生きるための武器となります。
言葉の規則を直感的に理解し、論理力を身につけるための勉強法です。
※「要約しなさい」とか「○時以内にまとめなさい」といった問題が得意になります。
★なぜ論理力が必要か★
それは私たちが人間だからです。
人間とは誰しも主観的な存在です。
人の話は自分の都合のいいようにねじ曲げて聞くものです。
文章だって自分の主観によって無意識に解釈し直します。
自分の主観を通して世界を捉え、自分の主観で話しをするから、
お互いに理解することはできません。
自分が伝えたいことは伝わっていると思い込んでいるだけで、
実は半分も相手には伝わっていないのです。
だから、「他者意識」を持つこと。
人間はお互いにそう簡単には分かり合えないと自覚すること。
分かり合っていると思っているのは、表面的な部分だけ。
一緒に肩を組んで酒を飲んでも、相槌をうちながらおしゃべりをしても
実は何も分かり合えていないのです。
すべてはその自覚から出発します。
分かり合えないから、言葉の共通の規則に従って、
それでもなるべく正確に
自分の考えや思いを伝えたいと人は論理という約束事を生み出したのです。
★文章は他者に向けて書かれたもの★
活字化された文章は、読み手が誰か分からない他者です。
だから、筋道を立てなければなりません。
その筋道を読み取るトレーニングをすることで、
読解力、論理力、思考力を鍛える。
そのためには前提となる他者意識が必要です。
他者意識がなければ、論理を身につけることなど到底不可能です。
★他者意識がすべて★
人生は人と人との関係で決まります。
相手を理解すること。
そのことで相手とよりいい関係を築くこと。
そのためには相手の視点でものを捉える、相手の気持ちでものを考える、
こうした他者意識が必要です。
話し手の内容ではなく、その話し手がどのような意図で話をしているのか、
それを読み取るのも他者意識です。
不特定多数の他者に向けて話をしたり、文章を読んだり書いたり、
それにも他者意識は不可欠なのです。
おそらくほとんどの人が
自分が他者意識を欠落しているといった恐ろしい事実に気がついていません。
そして、生涯、そのことに気がつくことなく
その人生を終えてしまうでしょう。
どんなに努力しても、お金や人脈を持っていても、
他者意識がなければ何事もうまくいきません。
ー出口先生のブログよりー